あるおさないひと の いちにち 1.5

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30-31 205-206 290-291 778  ■  みっかよりながいにっき / 169-172… 515

□ 30-31 □
【ある しょたせめ の いちにち】

ひとりっこ で あまやかされほうだい。ほしいもの は たいてい て に はいる。
おとな は つくりえがお に なんなくだまされる。ともだち は ちょっと むずかしい ことを いえば しっぽを ふって ついてくる。
すべて が おもいどおり。しげきのない ひび。

そんな あるひ の じゅく の かえりみち。こうえん で へんなやつ を みた。なつ なのに こーとすがた。はあはあ いいながら おちんちん を さわってる。
ともだち は きみわるがって にげた。ぼくは そいつが よわそうに みえたから ちかくに よっていく。

「あんた なにしてんの。」
ぼく が いうと ちかんうけ びくんと みじろぐ。わずかに あけてた こーとのすそ あわてて とじようとする。
「ちんちん おっきいな、おまえ。なんで うえ むいてるんだ。つか こんなとこで もらすなよ。おとな の くせに。」
けいべつ するように ぼく が いうと あせばんで あかいかお ますます あかく なって なきそうだ。ちんちん にぎる て が ふるえてる。
しらない やつ だし よわそうだから むちゃくちゃに いじめて やりたくなった。かくそうとする こーと のすそ ひっぱる。

「やめろよっ!」
ちかんうけ なみだ を め に ためて ていこう したけど みえてしまった。
からだじゅう ろーぷ で しばられて ちんこ も ねもと しばられてる。はじめは さらしもの に してやろう と おもった けど ちんちん は おとこ の せいめいせん。
たいへんだ と おもって ぼくは らんどせる から はさみ をとりだした。

「おまえ いじめられてんの?だせぇやつ だな。しょうがないから きょう だけ たすけてやるよ。」
えすえむ なんて しらないから ぼく は ちかんうけ の ちんちん の ろーぷ よかれと おもって きってやった。
ちかんうけ おおげさに さけび ながら ほんかくてきに おしっこ もらす。

あえぎながら しゃせい する ちかんうけ を みながら はじめて せいのしょうどう に かられた ある しょたせめ の いちにち。

□ 205-206 □
【あるしょうねんのいちにち】

とうさんもかあさんもしらない
ものごごろついたときには すらむでそだってて
いきてくためならなんでもやったよ
かっぱらい すり それにごうとうまがいのことだって

きょうもいつもどおり かねもちそうなおやじをねらってたいあたり
もってたかばんうばおうとしたら ぎゃくにつかまっちゃった
まずい けいさついきか?
おもっているいと そのおとこ むごんでおれをばしゃにのせた

ついたさきはでっかいおやしき
これっておきぞくさまってやつか?
ばしゃからおれをおろすと おとこはちゅうぼうのおんなのひとになにかつげた

なんだよ? びくびくしてると ばかみたいにひろいへやにつれてかれた
そこでだされたものをみてびっくり
あったかいすーぷ いもににんじん それににくまではいってる
すぷーんですくったら あったかくておいしかった
だってにくがはでかみきれる! すじばっかのやすにくじゃないんだぜ
それにふかふかのしろぱんまで ふだんのくろいかたいやつじゃないよ
ふわふわでいままでたべたことないやわらかさ

たべおわったらそのおとこ こんどはしゃわーをあびせてくれた
あついおゆがからだにかかる
いつもこうえんのふんすいでみずあびするだけだから なんだかへんなかんじ
はしめてつかったせっけんがめにしみて おもわずぎゅっとめをつぶった

あらいおわると まっしろのたおるでからだをふかれて
あたたかそうなべっどにつれていかれた
おとこは おやすみといってへやからでていく
ひとりとりのこされて とまどいながらもやっぱりうれしい
おいおい こんなととのったふとんでねたことないよ?
はねまくらにまっとれす おまけにしわひとつないしーつ!

どうしてしんせつにされてるのかの りゆうもわからずに
とりあえず はじめてのふとんにくるまってすやすやとねむる
あしたからじぶんがどうされるのかをしらない あるしょうねんのいちにち

□ 290-291 □
【ある しょうねんきーぱーの いちにち】

きーぱーなんて かつやくできるのはじぶんのちーむがぴんちのときだし
ひとつのみすがすぐにまけにつながってしまう そんなぽじしょん
でかいからって さいしょはむりやりやらされてたんだけど
いやじゃなくなったのはあなたがいたからだ
ちいさいけれど ばつぐんのうまさとはやさをもつ おれたちのきゃぷてん

「おまえがうしろにいてくれると あんしんするよ」
あたまひとつちがいそうなおれをみあげて あなたはわらってくれた
おせじかもしれない せんぱいとしてはげましてくれただけかもしれない
それでもおれはうれしかった
だからきょうもおれはごーるをまもる
こうげきがとくいな あなたのそばにいられないのは かなりざんねんだけど

きょうのあいては かなりのきょうごう
やのようにとんでくるしゅーとを ひっしでふせいで きゃぷてんたちがてんをとってくれるのをまつ
ぜろぜろのまま こうはんもこうはん

しじをとばしながらも おれはきゃぷてんのせなかをめでおいかける
ぼーるもったとおもったら でかいでぃふぇんだーものともせず すっとぬけだした
おもわずみとれたしゅんかん とんできたあいてせんしゅにはねとばされる
するどくなるふえ たかくあげられたきいろいかーど ころがったままのあなた
ああ やっぱりおれ とおくにいてよかったかも
ちかくにいたら おもわず あいてなぐりとばして たいじょうしちゃいそうだ

ようやくきゃぷてんおきあがった ほっとする
ぼーるをおくと とんとんとじめんをにかいけった ふりーきっくのまえのいつものくせ
まっすぐなうしろすがた みえないけどおれにはわかる あなたのちからづよいまなざし

ちょくせつねらうにはすこしとおいきょり あなたはからだをひねってぼーるをけった
するどいこをえがいたぼーる じゃんぷしたふぉわーどのあたまにぴたりとあった
ねっとがぱさりとゆれて ふえがなった まちにまったとくてん

もみくちゃにされるふぉわーど みんなをひきずりながらきゃぷてんのところにはしっていく
そのままきゃぷてんをぎゅっとだきしめる うわ ちょっとかおちかすぎないか
そのままみんなもいりみだれて もうぐちゃぐちゃ
ほんとうは おれだって あのわのなかにくわわりたいのに
あなたをだきしめてよろこびたいのに

ゆっくりとちーむめいとたち こっちがわにもどってくる
ようやくみんなからかいほうされたきゃぷてん いきなりおれのほうをみる
どきどきしていると きゃぷてんは わらってがっつぽーずしてくれた
おれだけにむけられたしぐさ にやけそうなかおをひきしめて
がっつぽーずをかえしながらこころのなかでちかう

あなたと なかまたちのとったいってん おれはぜったいまもりきってみせる
ある しょうねんきーぱーの みじかくてながい じゅうすうふんかんの はじまり

■ 169-172… ■ 

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ある うえきしょくにんのむすこ と おやしきのぼっちゃん の いちにち

□ 778 □
【ふたりのいちにち】

さむくなってきた
おれのとあのこのと ふゆふくをだす
せがのびたあのこ ことしはこれじゃもう つんつるてんかもな

ことしいちばんのすずしいよかぜに あのこは
てあしをつめたくしてかえってきた
だきとめるまもなく ぎゅっとだきついてくる
はにかみやのくせに くらくなってかえってくると ぜったいにこうする
ちいさなてを そっとつつむと おれのてのなかで たいおんがうつっていく

ほっとしたような なんでもないこんないっしゅんが
いつまでつづくのか らいねんのふゆふくもしらない
ちいさなひえたからだに しんからあっためられている おおきなあついからだ
ふたりのおんどだけが すべてな ふたりのいちにち

■ 515 ■ 

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ある びょうじゃくしょうねん と しゅじい の いちにち

・1スレめからのけいぞくにっきです。

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